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院長の部屋

ごあいさつ

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新年のご挨拶2015

新年明けましておめでとうございます。今年の年末年始はやや寒い日もあったものの、穏やかな天気に恵まれました。9連休であったため、年末・年始の救急外来も、熊大消化器外科からの派遣の多くの先生方にお世話になり、常勤医が待機でバックアップする例年通りの体制で受診者総数約450名を受け入れ、入院17名、退院が死亡退院2名を含む13名、救急車11台、救急搬送は外来患者3名(脳出血2名、大動脈解離1名)、入院患者1名(尿路感染敗血症)の実績でしたが、大きな問題もなく、無事終えることが出来ました。ただ、100名を超える大勢の患者さんがインフルエンザA型と診断され、大流行の兆しがありました。高齢の寝たきり患者さんは肺炎を併発しやすく、致命傷となりますので、早めの受診をお願いします。さて、今回の年末年始の患者数や救急車の搬入搬送件数を見れば、救急医療において当院の果たしている役割が大きいことは明らかです。また、4月からは西臼杵郡の広域消防署が高千穂町に出来ますし、今後、さらにその責任が重くなりますので、西臼杵3町立病院と消防署の責任者の会合で救急患者の受け入れ体制のルールづくりを行っています。

さて、昨年は高齢化社会に向かうにあたり、地域の住民のニーズに、より対応したケアミックス病院へと舵を切りました。病院の理念は病院の立ち位置をはっきりさせるために、「西臼杵地域の中核病院として地域住民の皆様に安全で質の高い医療を提供するとともに、地域包括ケアシステムを推進します」へ改訂しました。2病棟の療養病棟転換はその第一段階であり、4月以降に予定されている第二段階が地域包括ケア病床への一部転換であります。
また、今年はさらに訪問診療、訪問看護、在宅看取りなど、より地域に密着した体制作りも進めていく予定です。昨年4月にげんき荘の所長に当院の副院長が就任したことによって、介護と医療の連携強化が計られ、在宅終末期医療の体制づくりも具体化してきました。住民の予防努力も大事ということで昨年7月~9月まで二十数回行った糖尿病の出前講座などの住民への啓発活動もさらに進めて行きたいと考えています。

医師確保問題につきましては、毎年取り組んではいますが、なかなか解決の道筋が見えない状況です。大学医局を中心に積極的に働きかけてはいますが、地域医療に配慮された総合診療医の研修システムが動き出すまでは打開が難しい状況です。ただ、地域医療枠の初期研修医の派遣については、26年度は7名でしたが、27年度はさらに増加することが期待されています。地域医療研修は1ヶ月ではありますが、医師不足の折、大変助かりますし、臨床研修病院としてあり続けることも、将来への生き残りのために大事なことと考えます。 看護部も病棟体制の転換などで大変とは思いますが、療養病床利用率も徐々に上がってきていますし、今後のさらなる頑張りを期待します。また、昨年7月から西臼杵地区で初めて当院に感染管理認定看護師が誕生し、院内に留まらず、院外にまで広域に活躍しており、レベルアップを目指す看護師、コメディカルの諸君が今後も続くことを期待しています。4月からはホームページの全面改訂も予定されており、情報発信やリクルートの面への効果も期待するところ大です。

情報発信といえば、来年5月には国診協の第29回地域医療現地研究会の視察病院に選ばれており、全国へ当院の地域包括ケアシステムへの取り組みを発信しようと準備を進めています。 病院が、難しい現状を乗り切り、来るべき高齢化社会を支えるには、病院の役割と方向性を職員一人一人が認識し、各部署が目標を持って進化を続けることが、ぜひ必要と考えています。今年は2月に管理職研修を予定しており、医師をはじめ管理職の皆さんには、病院の理念に基づいた今後の町立病院の存在意義を改めて考えてもらい、今後の中長期活動計画のたたき台を作っていただきたいと考えています。今年も高千穂を中心として、西臼杵3町の住民の皆さんが地元でできるだけ幸せに過ごせるように、職員の皆さんが誇りを持って働けるように、頑張って参りますので、引き続き、ご支援のほど、お願い申し上げます。

平成27年1月
病院長 箕田 誠司

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