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コラム ~燈々無尽~

燈々無尽

このコラムは高千穂町の広報誌にも「病院だより」として掲載しています。

第15回

「COPDって、知っていますか?」

内科医 小田康晴
高千穂町広報誌2015年6月号掲載分

皆様、COPDという病気を御存知ですか?あまり聞いたことない病気と思われるかもしれませんが、世界の死因第3位(2012年)、日本の死因第9位(2013年)の病気です。
COPDとは、慢性閉塞性肺疾患Chronic Obstructive Pulmonary Diseaseの略称になり、非常に簡単に申しますと、タバコなどを吸うことで肺が壊れる病気です。以前は「肺気腫」や「慢性気管支炎」と呼ばれていました。
 
疫学:基本的に40歳以上の方がかかり、年齢が上昇するほど発症率が高い病気です。全国に530万人(40歳以上の人の12人に1人)いると言われていますが、診断されている人はその1割程度と言われています。
 
原因:大多数は長期喫煙が原因です。他に、仕事などにより煙を長期吸入、家族に喫煙者(受動喫煙)、ということもあります。
 
症状:主に、咳・痰・労作時呼吸苦(坂道・階段を登ると息切れが強い)がありますが、全く症状のない人もいます。その症状が出現しても、風邪や年のせいと考え、発見が遅れることが非常に多いです。
検査:肺機能検査、補助的に胸部レントゲンや胸部CTを行います。
 
治療:まず禁煙第一です。肺機能を上昇させる薬はありますが、COPDを治すものではありません。肺機能は年々失われていき、喫煙者は非喫煙者に比べて2倍速度が速いと言われています。ある程度肺機能が低下すると、在宅酸素が必要になります。
 
高千穂町の喫煙率は、依然高いと予想されます。今喫煙をされている方は禁煙を、長期に喫煙歴をもち症状のある方は医療機関受診を、お勧めします。



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