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コラム ~燈々無尽~

燈々無尽

このコラムは高千穂町の広報誌にも「病院だより」として掲載しています。

第2回

「小児科医の主な仕事と子宮頸がんワクチンについて」

小児科医 興梠 知子
高千穂町広報誌2013年9月号掲載分

小児科医としての主な仕事には、
①子供たちの健全な発育発達を支える保健活動
②かかりつけ医としての健康や育児上の相談、風邪や下痢、肺炎などのよくある病気への対応
③専門的な治療を要する場合には、自分の専門領域であれば自分で対応し、専門外の領域であれば専門医療機関に紹介する役割などがあります。
 
①には乳幼児健診、予防接種などが含まれ、町の保健師さんたちと協力して行いますが、町が関与しない予防接種などは個別に対応しています。個別の予防接種や発達相談は予約して頂くことをお勧めします。
②に関しては、午前と午後の診察時間に対応しております。
③の中である程度自分で対応できるのは、てんかん、発達障害、心身症、喘息やアレルギー、低身長等です。その他の病気では、専門機関と連携して外来で治療しているのもあります。
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子宮頚がんワクチンで全身の痛みを伴う反応が起こり、政府の積極的勧奨が中断している件について

この反応は、ワクチンの成分による反応というより、痛みに対する過剰反応で、「複合性局所疼痛症候群」という病名です。注射や手術など痛みを生じる出来事の後に、その場所に限らず痛みなどが広く生じる病気で、早く診断がついて治療をすれば、長引くことはないそうです。この症状が出る危険性より子宮頚がんになる危険性の方が約100倍高いこと、仮にこの症候群になったとしても早期診断早期治療すれば治ることから、子宮頚がんワクチンの接種をためらう必要はないと思われます。参考にしてください。

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