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コラム ~燈々無尽~

燈々無尽

このコラムは高千穂町の広報誌にも「病院だより」として掲載しています。

第11回

作業前にも水分摂取

内科医 堂福美佳
高千穂町広報誌2014年8月号掲載分

はじめまして、今年度4月から高千穂町国保病院に勤務しています堂福美佳です。
さて、最近暑くなってきましたが、みなさん体調管理は大丈夫でしょうか。暑い夏に心配になることに熱中症があります。熱中症とは軽症のものから重症のものに大きく3つに分類されます。軽症のものから順に、熱失神(もしくは熱痙攣)、熱疲労、熱射病の3段階に分けられています。熱失神では口渇やめまい、頭痛、嘔気、腹痛などを伴い、手足の筋肉が痙攣することがあり、体温は平熱からやや上昇する程度です。この状態になった場合は速やかに冷所で安静にし水と塩分の補給が大切となります。熱疲労、熱射病では入院での点滴治療が必要となります。熱疲労では体温は上昇し、血圧の低下や意識障害をきたします。最重症の熱射病では臓器の障害が発現し、集中治療が可能となる大きな病院への搬送が必要となります。では、このような熱中症を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。まず、熱中症になりやすい誘因として、高齢者は周囲の温度変化に気づきにくいという問題があります。またアルコール摂取後や糖尿病患者ではより一層暑さを感じにくくなっています。そのため、ご高齢の方や現在病院で内服治療中の方は農作業などの外で汗をかく作業の前、もしくは炎天下に出るまえに十分に水分摂取をし、汗をかいたあとには涼しい場所で休養、水分摂取を十分に行ってください。また、心臓の病気を治療中の方は主治医に相談の上、水分を摂取するようお願いします。

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