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コラム ~燈々無尽~

燈々無尽

このコラムは高千穂町の広報誌にも「病院だより」として掲載しています。

第6回

『家庭で血圧を測ろう。あなたはどんな血圧のタイプ?』

内科医 工藤丈明
高千穂町広報誌2014年2月号掲載分

*血圧の測定の仕方

高血圧とは、家庭血圧で135/85 mmHg以上です。表にしましたので、まずは、正しく血圧を測りましょう。なお、測定前に、喫煙、飲酒、カフェイン摂取は行わないで下さい。


 

*危険な高血圧のタイプとは?

病院に行くと、外来では高血圧と言われ、自宅での血圧は正常というタイプを、白衣高血圧と言いますが、このタイプはほとんど心配ありません。危険な高血圧は、仮面高血圧早朝高血圧です。
仮面高血圧とは、白衣高血圧とは逆に、外来血圧よりも家庭血圧が高い高血圧のことです。このタイプの高血圧は、白衣高血圧の人と比べて、心疾患や脳卒中など、動脈硬化に関する病気に2倍以上(約2.6倍)かかりやすくなります。
次に、早朝高血圧ですが、私たちの血圧は、睡眠中の深夜に最も低くなり、早朝から活動準備のため少しずつ上昇します。しかし、早朝高血圧では、早朝に急激に血圧が高くなったり(モーニングサージ)、睡眠中も高血圧が持続する(夜間高血圧)ことです。早朝高血圧の方も、脳卒中になりやすく、心臓、腎臓に負担がかかりやすいと言われております。このタイプは、降圧治療を受けているにもかかわらず、起こりうる高血圧ですので、仮面高血圧と同様、注意が必要です。早朝高血圧をみつけるには、家庭で朝の血圧を測定することが大切です。このように、ぜひ家庭血圧を測定していただき、我々医師と共に、自分はどのタイプの高血圧なのかを判断し、血圧管理、治療していきましょう。


 

*血圧を下げる生活習慣

喫煙は、一時的に血圧を上昇させる他、心筋梗塞、脳梗塞など動脈硬化の原因になりますので、禁煙しましょう。脳梗塞後で喫煙している方は、直ちに禁煙して下さい。アルコールは、一時的に血圧が下がりますが、体の反応で、血圧が上昇します。適量は、男性で日本酒なら1合、焼酎なら半合弱とされています(女性は半分程度)。運動は、1日30分程度、週3〜4回程度が有効とされています。高血圧以外に、心疾患などで、過度な運動ができない患者さんもいますので、運動を始めたいというときは、主治医の先生と御相談下さい。



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