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院長の部屋

ごあいさつ

病院長の画像

2012年4月 就任のご挨拶

高千穂町国民保険病院のホームページへお越し下さいまして、ありがとうございます。

定年退職された柴田和哉前院長の後任として、熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学(馬場秀夫教授)の医局人事により、平成24年4月1日付で院長に就任した箕田誠司(みたせいじ)と申します。

簡単に自己紹介しますと、熊本生まれで熊本大学医学部を昭和58年に卒業、当時の第2外科(赤木正信教授)に入局しました。幾つかの病院勤務に大学院研究生活をはさんだ後、平成13年4月から今年の3月までは済生会熊本病院外科に11年間勤務し、乳ガンや消化器ガンの手術治療と腹部救急を中心に診療していました。今回の異動で多くの患者さんと別れることとなり、寂しく、申し訳なく、思っております。

病院所在地の高千穂町の詳しいご紹介は高千穂町のホームページをご覧いただきたいと存じますが、高千穂は、古事記の天岩戸開きや天孫降臨の地としての歴史があり、神楽文化もあります。有名な観光地であるだけでなく、パワースポットとしても注目されています。

当院は昭和26年3月に高千穂町国民保険直営診療所として開設され、現在まで約60年間にわたって、地域住民の健康を守ってまいりましたが、柴田前院長が赴任された約30年前は医師はわずか2名だったそうです。しかし、町長および事務長、病院長をはじめとした関係者一体となった努力や地域住民の皆様に支えられたおかげで、宮崎県県北の西臼杵郡の中核病院になるまでの発展を遂げてきました。

平成24年4月現在の病院の状況ですが、1日当たりの外来患者数は約300~400名、一般病床120床(病床利用率約80%)、9診療科(内科、外科、整形外科、眼科、小児科、循環器科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、皮膚科)を有しています。人工透析も約70名の患者さんの維持透析を行っております。

しかし、昨今の深刻な医師不足のなかで、すべての科を常勤医だけで診療するのは困難な状況です。常勤医は内科3名(1名は病気休職中)、外科3名、整形外科2名、眼科1名、小児科1名ですが、非常勤の循環器科は週2日、耳鼻咽喉科は週1日、泌尿器科は週2日、皮膚科は週3日の外来診療のみですし、維持透析も1年前から常勤医不在で透析医を応援派遣していただいている状況です。常勤医を派遣していただいている教室ですが、内科は3名中1名は熊本大の代謝内科(荒木栄一教授)より、2名は宮崎県福祉保健部から自治医科大出身の先生を派遣していただいています。外科は私を含め3名で全員熊本大消化器外科の出身です。整形外科は2名で宮崎大整形外科(帖佐悦男教授)より、眼科は1名で熊本大眼科(谷原秀信教授)から派遣していただいています。1名の小児科医も熊本大小児科(遠藤文夫教授)からの派遣です。また、外来診療については、循環器科は済生会熊本病院(副島秀久院長)から、耳鼻咽喉科は熊本大耳鼻咽喉科(湯本英二教授)から、泌尿器科や透析医は熊本大泌尿器科(江藤正俊教授)から、皮膚科は熊本大皮膚科(尹 浩信教授)から応援していただいています。さらに昨年末、内科で病気休職者が出たため、現在、熊本大代謝内科から交代で応援をしていただいていますし、美郷町地域包括医療局(金丸吉昌総院長)、国民保険西郷病院(東 善昌院長)、椎葉村立病院(吉持厳信院長)、南郷診療所(末永 治所長)からも応援をだしていただいています。その他、土日の派遣当直医の先生方もおられます。以上のように多くの大学医局、公的病院に助けていただいて、地域の患者さんの診療が維持できており、関係の先生方には、この場をお借りして、厚く御礼を申し上げます。

現在、過疎地域の病院の置かれた社会環境は厳しいものがあります。病院を存続させるには、これまで以上に住民にとってなくては困る病院になる必要があります。そのために、さらに信頼される質の高い安全な医療を目指して、職員一同一丸となって、邁進できるような環境作りに全力を注ぎたいと思っています。

とくに高千穂町立病院のある西臼杵医療圏の人口構成は、若年層の減少、高齢化率も30%を超え、日本の近い未来を先取りした状態に一足早くなっています。したがって、今後は医療だけでなく、予防や介護などの福祉の領域を含めた包括的な活動が地域の病院には要求されます。そういった意味で、地域住民の期待にこたえられるように、将来的には病院を中心とした総合医療福祉センターを目指して整備していきたいと考えております。

平成24年4月
病院長 箕田 誠司

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