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院長の部屋

ごあいさつ

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2014年1月 新年のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。
皆さまも年末年始は穏やかな天気で、良い年末年始を過ごされたことと思います。年末・年始の救急外来も、9連休であったため、受診者総数約270名、救急車11台、入院後搬送を含め7名、入院17名でした。多くの非常勤の先生方にもお世話になりましたが、外来、入院とも大きな問題もなく、無事終えることが出来ました。現状は医師不足があり、仕方ありませんが、望むところは、医師の負担に配慮しながらも、年末年始も常勤医を主力とした救急体制を整えることが住民の安心・安全につながると考えています。
さて、年頭に当たり、ホームページ上で今年の方針を述べて、私の挨拶とします。

医師確保問題につきましては、ちょうど10年前の新臨床研修制度施行が地域医療崩壊を加速し、医師確保では比較的恵まれていた当院においても、ここ数年は医師不足が常態化しています。今年は人数的には現状維持の予定ですが、引き続き、医師確保の活動は続けていきます。朗報としては4月より熊大神経内科より月一回の外来ではありますが、神経内科医の派遣をしていただける予定です。また、地域医療枠の初期研修医の派遣が、本年度は宮崎大学病院から4名でしたが、次年度年は倍増の約7名の研修が予定されています。熊大からの派遣はまだ連絡がありませんが、臨床研修の責任者である内科の押方部長をはじめ、関係者の努力で当院での研修の評価が研修医の間で高くなっていることを示しております。地域医療研修はわずか1ヶ月ではありますが、今後、研修プログラムの改良や研修病院としての実績を積み重ねることにより、総合内科医の研修病院に指定される可能性もありますし、将来、それらの研修医の中から高千穂での勤務を希望する医師が出てくることも期待されますで、引き続き頑張っていきたいと思います。

さて、一昨年4月の院長就任から昨年も引き続き「患者さん目線の病院づくり」や「改革改善なくして発展成長なし」ということで、活動してきましたが、そのひとつである病院機能評価受審は準備不足との判断で、今回は延期になりました。しかしながら、マニュアルの整備や各部門の整備充実、日常に埋没しないPDCAサイクルを回す組織風土の醸成は、病院の質の改善のルーチンワークとして必要ですので、折角始めた活動が尻切れにならないように今年も引き続き、地道な活動継続を続け、再度、機会を待ちたいと思います。
看護部の方では、日本看護協会の認定コースを優秀な成績で卒業した興梠裕樹君が4月から感染管理認定看護師として戻ってくる予定です。戻ってきてからの活躍を期待するとともに、認定看護師を目指す看護師が今後も続くことを期待しています。医学は日進月歩であり、日々勉強をしなければ、医療人としての患者さんの負託にこたえることはできません。今年はスタッフの院内勉強会やインターネット研修会も活発化させる予定です。

近年、医療の進歩や患者さんの権利意識の向上もあって、病院をとりまく社会状況は厳しさを増すばかりで、職員の意識改革を行い、将来を見据えた戦略的で効率的な運営をしなければ、当院のような中山間地の中小病院は現状維持すら難しい時代になりました。
今後は2025年の高齢化社会のピークにあわせた患者密着型の病院として変革していく必要があり、これまでやや抽象的であった、病院の基本理念や基本方針を分かりやすく改定することにしました。

新たな基本理念は「西臼杵地域の中核病院として地域住民の皆様に安全で質の高い医療を提供するとともに、地域包括ケアシステムを推進する」とする予定です。地域包括ケアシステムとは保健・医療・介護の途切れのない提供体制のことで、高齢化社会で住民が安心して暮らせるためには必須のものですが、これまで当院はこの点での対応が不十分でした。そして、その理念を実現するための「基本方針」として、①人の絆に配慮した地域住民中心の保健・医療・介護体制の構築②安心の救急医療体制の確立③生活習慣病やロコモ予防を推進し、活力ある地域社会の実現④患者様個々に対応した在宅・終末期医療体制の充実⑤常に研鑽を怠らない人材の育成⑥健全経営の努力の6本柱を策定しました。

今年はこのことを周知徹底するために、職員に対しては院内研修会を開催します。また、住民の皆さまには病院のHP、院内広報誌や町報誌で広報するだけでなく、秋の町民の集いでの町立病院のブースを設置したり、私の講演も考えています。職員にも一人一人が、今後の町立病院を作っていく気持ちで仕事をしていただきたいと思います。

平成27年には西臼杵郡の救急体制の広域化が予定されていますし、新たな基本理念や基本方針のもとに高千穂だけでなく、西臼杵3町の住民が絆を大事に地元で幸せに過ごせるように努力していきたいと思います。本年もご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

平成26年1月
病院長 箕田 誠司

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